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【清末園芸組合レタス部会】白石和男さん 池口正史さん

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【清末園芸組合レタス部会】白石和男さん 池口正史さん 森本和允さん

 下関市清末地区は古くから農業が盛んな地域です。米や野菜など様々なものが栽培されていますが、レタスもその一つです。山口県内で産地としてレタスを栽培しているのは、ここ清末地区だけです。清末園芸組合にはレタス部会があり、昭和の終わりから平成の初めには40人もの部会員さんがいましたが、2023年現在レタスを栽培しているのは6人です。
 2月の冷たい風が吹く日、清末園芸組合レタス部会の白石さんに畑を案内していただきました…が、レタスが見当たりません。「レタスはどこにあるんですか?」と聞くと「あそこの奥の田んぼにトンネルがあるじゃろう、あそこよ。」と白石さん。「田んぼ?」「トンネル?」と訳が分からなくなりそうでしたが、よく見ると畝の上にミニサイズの長いビニールハウスのようなものが何本も並んでいます。
 「ここのレタスは田んぼで作るんよ。稲刈りが終わった後の田んぼに植えて、2ヶ月くらいで出荷できるサイズになるんで、一回収穫した後もう一回植えて、2回作るほ。」と池口さんが教えてくれました。
 「これがトンネル。トンネル栽培って言ってね、霜とか寒さを防ぐためにビニールかけて育てるんよ。横から開けたり閉めたりできるようになっとるけぇ、寒かったら閉めて、温度が上がったら開けて温度管理するんよ。」と言いながら白石さんがトンネルの横の部分のビニールを持ち上げると鮮やかな緑色のレタスが見えました。

ミニサイズの長いビニールハウスが何本も並ぶ様子の写真

 「ここのはまだ小さいなぁ。寒すぎるとなかなか大きくならんねぇ。レタスは乾燥に強いし、キャベツや白菜に比べたら水やりは少なくて済むけぇあんまり手はかからんのやけど、霜とか寒さには弱いけぇ温度管理が大事なんよ。昔から『温度管理も金のうち』って言われとった。」と白石さんは豪快に笑いました。白石さんはお父さんの代から40年もレタス栽培をされています。池口さんも農家の3代目で米と葉物野菜を育てて30年です。白石さんはお父さんから「気温が7度になったら霜が降りるけ、トンネル閉めんといけんど。」と言われていたそうです。受け継いできた教えが今もレタス栽培に生かされています。
 「手間がかからないとはいえ、気をつけることも多いんじゃないですか?」と聞くと「肥料は植える前の1回だけやけど、足りんと色が薄くなるけぇ気をつけんといけんね。よっぽど晴れが続いたら水をやらんといけんけど、もともと田んぼなんで水を入れるのは簡単よ。」と言われて足元を見ると、前日に降った雨で少しぬかるんでいて、ここが田んぼだとよくわかりました。レタス栽培が終わると、またここは田んぼに戻って稲が植えられるのだそうです。

ハウスの中の鮮やかな緑色のレタスレタスの箱詰め作業の写真

 白石さんはトンネルのそばを移動しながらレタスの様子を見ています。そしてちょうどいい大きさのものを見つけると鎌でサッと刈り取って「ほらこれが出荷サイズ。これはMくらいかな。」と手渡してくれました。「レタスはね、Lから2Lくらいのサイズのが一番需要があるんよ。ちょっと平べったい楕円形のがいいね。寒すぎると縦に伸びて、たけのこみたいな形になるんよ。」と教えてくれました。
 収穫されたレタスはそれぞれの生産者の家で「レタス 下関」と書かれたセロファンに包んで、箱に詰めて出荷場に運ばれます。生産者が減り、出荷量は減っていますが、需要があり品質も良いので市場の評価は上々です。主に宇部市の青果市場へ出荷されていますが、市内のいただきま〜と下関東部店でも販売されます。出荷時期は11月から6月上旬までです。
 「もう作る人も減ってきとるけぇ、早よ食べんと下関のレタスは無くなるよ。」と白石さんが笑うと池口さんも「ホントホント」と言いながら苦笑いしていました。40年以上続く下関のレタスはいつまで食べる事が出来るのでしょうか。ちょっと心配になりつつも、しっかり地元のものを買って食べることで応援したいと思いました。

ハウスの前でレタスを手に持つ白石さん出荷用のレタスの箱の前での組合のみなさんの集合写真

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