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コウイカ

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発泡スチロールの箱の中のコウイカ4匹のアップの画像

 

 コウイカは長さが20cmから30cmほどで、胴の部分が幅広でふっくらと丸みがあり、その左右を縁取るようにエンペラと呼ばれる幅の狭いヒレが付いています。胴には横しまの模様が入っていて、8本の短い足と2本の長い腕を持っています。大量に墨を吐くのが特徴のひとつで、別名墨烏賊(すみいか)とも呼ばれています。水深10~100mの砂泥底に住み、冬から春にかけての産卵期は浅い場所に集まります。寿命はわずか1年程で産卵を終えると死んでしまいます。

 

 胴の横しま模様がはっきりしているのがオスで、模様が滲んだようにぼんやりしているのがメスと言われています。肉厚で甘みが強く、歯切れが良いのが特徴のコウイカは新鮮なものであれば刺身がおすすめ。 天ぷらや煮付けなどにしても身が硬くならないのでどんな料理にも合う食材です。高タンパク低カロリーで、ビタミンやミネラル、タンパク質などの栄養を豊富に含んでいます。

 

 下関市安岡で行われている「イカシバ漁」はコウイカの習性を利用した産卵期に合わせた伝統的な漁で、毎年2月15日に解禁され4月末まで続きます。

 直径1mほどの円筒形の網カゴに、小さな丸い葉がたくさんついたツゲの枝を束ねて取り付けて、3kmほど沖合の漁場に沈め、海藻に産卵するコウイカの習性を利用して、カゴの中に誘い込んで捕獲します。近年はツゲの枝の代わりに海苔の養殖に使っていた網を解いた紐の束をイカカゴに取り付けて漁をしているそうです。この時期にとれるメスのコウイカは卵を持っていて特に美味しいと言われています。