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下関ねぎ生産出荷協議会(下関ねぎ部会)村中正幸 会長

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ねぎのハウスの中に立って笑っている村中正幸さんの画像

安岡地区でねぎ栽培を始めた祖父の代からねぎ一筋

 祖父は明治時代に安岡でねぎを作り始めた最初の世代で、ねぎ作り3代目。子供の頃から、年末の最繁忙期には家族総出で、出荷できる姿に整える調整作業をした。若い頃は土木建設業で働き、家業のねぎ作りをするようになって20年。朝6時にはハウスに出て、ひとり黙々とねぎと向き合う毎日。

 19棟あるハウスではそれぞれの棟ごとに収穫する日から逆算して種を蒔き、育てるペースを管理していく。水はけの良い土に畝を立て、小さな黒い種を播種機に入れて、ひと畝10列で蒔いていく。種の間隔が重要。密集させる事で細いねぎに育つ。種を蒔いたら寒冷紗を掛けたり、藁を敷いたり、保温保湿した状態で芽が出るまで、季節によって違うが10日から2週間待つ。芽が出てからはひたすらねぎの様子を見る日々。最初の1ヶ月はマメに水をやり、あとは天候の様子を見ながら極力水やりを減らし、夏場は60日、冬場は90日〜120日ほどで出荷する。村中さんはねぎが「水くれ〜!」と言っているのがわかるそうだ。それでもすぐに水をやらない。ギリギリまでやらない。水をやると根が伸びる。根が伸びるとねぎの丈も一気に伸びてしまう。下関ねぎ・福ねぎのあの細くて鮮やかな濃い緑、強い香りを出すために毎日ねぎと会話して、水をやる量やタイミングを見極める。先人たちからは「水汲み10年」と言われてきた。ねぎと会話して水の調整をするのはそれだけ熟練が必要という事だ。しかし下関ねぎ部会ではそんな先人たちの知識を若い生産者とも惜しみなく共有する。それは下関ねぎ・福ねぎを下関のブランドねぎとして確立する為だ。部会の仲間で生産するねぎを高品質なもので統一できるように、月に一度は生産者が集まって勉強会を開いている。

 

村中さんの育てたねぎがハウスの中で育っている画像村中さんが2本ねぎを持っている手元の画像ねぎのハウスの中で笑っている村中さんの画像


 ねぎを出荷するまでに一番大変なのは?とたずねると、「調整作業だね。」という答えが返ってきた。子供の頃、年末には家族総出でやっていたと言っていた「調整作業」。それは、先が黄色くなったものや、二股に分かれたものをひとつひとつ手作業で取り除き、色が鮮やかで、ピンと張りがあるものだけを選り分けて整える根気のいる作業だ。この調整作業でサイズによって少し太く長めの「下関ねぎ」と、より細くて短めの「福ねぎ」に選別される。まず、畑で収穫した直後に機械を使って風力でゴミなどを吹き飛ばし、ある程度まとめたものを作業場に運び、もう一度手作業で調整作業をする。調整作業を経て、出荷できるものは5割から7割くらいの量になるそうだ。

 自宅ではもちろん毎日ねぎが食卓にあがる。「どんな料理が好きですか?」との問いに少し考えて「ぬたかな?」との返事。あの細くて香りの良いねぎでぬたか…と考えるとかなりの量も必要だし、つい「贅沢ですね〜。」と出てしまった。すると「贅沢も何も、ねぎなんかなんぼでもあら〜ね。」と、この日一番の笑顔が出た。なんぼでもあるねぎ。でもここにしかない、こだわりの下関ねぎ・福ねぎだ。

 

村中さんが2本ねぎを持っている手元の画像土の上に播種機がある画像手にネギの種をのせて、それを指さしている画像

 

福ねぎ・下関ねぎの詳しい情報はJA山口県下関ねぎ生産出荷協議会のホームページをご覧ください。

JA山口県下関ねぎ生産出荷協議会のホームページ<外部リンク>(別ウィンドウで開きます)

ヒミツ道具

「播種機(はしゅき)」

その名の通り種をまく機械。村中さんがねぎ作りを始めた頃に「父ちゃんが買うてくれた」もので、かれこれ20年大切に使っている。上のボトル部分に種を入れて、中のチェーンで種をまく間隔を調整する。土の上に置いて、手で押しながら歩くと種が撒かれる仕組み。

播種機の画像

ある日のお昼ごはん

うちに帰ってぱぱっと食べられるもの、という事でごはんに味噌汁をかけて食べることが多いそうだが、最後に忘れちゃいけないのが「酢」!だそう。「うまいけやってみてん」とおすすめ。

 

野菜ソムリエ上級プロ 柳井さつきレポート 

下関ねぎも福ねぎも柔らかくて細いことが特徴なので小さく刻んだものを薬味として使うのはもちろんですが、他の食材に混ぜ込んでつかうのもおすすめです。

ネギは、東日本は下仁田ネギに代表されるように白ネギ(寝深ネギ)が主流で、西日本では青ネギ(葉ネギ)が主流です。これは関東と関西の地質の違いから育つネギの違いが生じたことから起こっています。

ネギ独特の香りは硫化アリルという成分。殺菌作用や体を温める作用があるので風邪の予防にオススメです。また豚肉などに含まれるビタミンB1の吸収を高めてくれる働きがあるので疲労回復効果も期待できます。下関ねぎを豚肉で巻いてフライパンで転がしながら焼いたり、下関ねぎと豚肉をたっぷり入れた鍋もいいですね。下関ねぎを7~8センチ程度の長めに切ってしゃぶしゃぶのようにしてポン酢でいただくのもオススメです。下関ねぎは柔らかくて風味が良く味もおいしいので、シンプルな調理方法が一番美味しくたくさん食べられますね。

保存は乾燥しないようにビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室に立てて保存しましょう。また一度に食べきれないときには細かく切ったものを冷凍保存するとよいでしょう。

私個人的にも大好きなので、薬味のネギはいつもたっぷり使います。お好み焼きにも山盛りのネギをトッピングしています。私のような薬味好きの方にはぜひ下関ねぎ、福ねぎがおすすめです。


柳井さつき 野菜ソムリエ上級プロ メディアでの活動を中心に山口県の野菜の魅力を伝えている。

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