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(株)アグリハウス安永 代表 安永敏雄さん

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シイタケの原木の後ろに立つ安永敏雄さんと3人の社員の皆さんの画像


 菊川町下大野の農家に生まれた安永さんは、昭和61年にそれまで勤めていた会社を辞めて農業をするようになりました。最初はハウス2反でイチゴとメロンを作っていましたが、平成3年から稲作に転向。もともとあった田んぼの他にも近隣の田んぼや畑をまとめるなどして、徐々に規模を大きくしてきました。そして2021年9月「株式会社アグリハウス安永」を立ち上げ、安永さんご夫妻は3人の社員とともに「土地利用型作物生産」で水稲を50ヘクタール、麦を10ヘクタール、その他ホウレンソウ、キャベツ、白菜などの野菜も生産しています。そんな中、5年ほど前から農閑期の収入につなげようと「原木シイタケ栽培」を始めました。もともと自宅裏に山を持っていた安永家では、安永さんのお父さんが杉林に原木を並べて原木シイタケを作っていたこともあり、馴染みがあったのです。本格的に取り組むに当たって、安永さんは下関林業研究会に参加して原木シイタケづくりを学びました。「学んでいくうちにシイタケは面白いなと思うようになったんです。」という安永さん、面白いと思うと夢中になってしまう性格で、シイタケ産地の静岡まで勉強にも行ってきたそうです。

 

シイタケの原木が置いてあるビニールハウスの中でインタビューに答えている安永さんとインタビュアーと市の職員の引きの画像原木に開けた穴にコマを金槌で打ち込んでいる画像


 原木シイタケづくりには時間がかかります。まず秋に原木を準備します。原木に向いているのはクヌギやナラなどで太さ10cm程度、長さ1mくらいのもので、これを年明けまで乾燥させて、菌を打ちこみます。1本につき20〜50箇所に電動ドリルで穴をあけ、そこにシイタケの菌が詰まった「コマ」と言われるものを打ち込んで、1〜2ヶ月寝かせます。その後改めて原木に良い環境に移して、立てかけるなどして、1年半くらいかけて菌が原木に行き渡ると金木犀が咲く頃にシイタケが生えてくるのです。もちろん待つ間にも水やりをしたり、刺激を与えるために原木の上下を返したりなど手入れが必要です。1年500本のペースで原木を仕込んできたアグリハウス安永には今では2500本の原木が管理されています。原木が管理されているハウスの中を見せてもらうと、たくさんの原木が井桁型に積み上げられていて、所々シイタケが生えています。「生えてきたら5日くらいで出荷できるくらいの大きさになります。出てきたら成長は早いんですよ。」と安永さん。日光が当たりすぎないように遮光ネットがかかっていて、水を撒いたばかりなのか、地面が濡れていて少し湿度を感じます。温度は15度から20度に管理されていて、原木は4〜5年はシイタケが生え続け、1本の原木からは全部で1.5kgくらいのシイタケが取れるそうです。「肉厚で、カサの部分が開いてなくて、薄めの茶色で大振りなものがいいんですが、最初に出てくるシイタケは変形してるものも多いんですよ。菌は気まぐれ、いかに安定させるかが難しいんです。」という安永さんは困ったような、でもちょっと嬉しそうな表情でした。きっとどうやったら良いシイタケが出てくれるのか、夢中になって試行錯誤されているのだと思いました。

 日本で流通しているシイタケの9割は菌床で生産されたもので、原木シイタケは1割しかありません。

 

原木から生えているシイタケのアップの画像


 その原木シイタケは昔から菊川町の農家でよく作られていたそうです。菊川町は周りを山で囲まれた盆地で、その山には昔から豊富な雑木林がありました。そのナラやクヌギの雑木を切り出して原木にすることで、シイタケを作っていた農家が多かったのです。安永さんは「今は植林された山が増えていますが、山のためにも木を活用して山を健全な状況にすると、私たちの米作りにも必要な良い水が得られます。山が荒れていてはみんなに良くないんです。」と言っていました。山があって田んぼがあって、畑があってそこで人々が生活している里山の風景はすべてが繋がっていると、誰よりも感じながら仕事に励んでいる安永さん、「10年後には売り上げを1億円、スタッフを10人、農地は100ヘクタールを目指しています。多分できると思うんですけどねぇ。」と未来を語ってくれました。

 

野菜ソムリエ上級プロ 柳井さつきレポート

シイタケを調理する際は洗わずに使いましょう。気になる汚れやゴミは硬く絞ったフキンで拭き取るようにしましょう。シイタケを水に漬けてしまうと、せっかくの香りが落ちてしまいますし、食感も水っぽくなってしまいます。
また、軸の部分も捨てずに使いましょう。先の固い石づきの部分は切り落とし残りの部分は使いましょう。栄養価が高いだけでなく食感が良くシイタケの風味も良くて美味しい部分です。
調理する前に、少し日光の光に当ててから調理すると栄養価も増します。
冷凍保存もできますので、調理しやすいように薄くスライスしたり細かく切ったりして、保存用の袋に入れて冷凍するのがおすすめです。
​柳井さつき 野菜ソムリエ上級プロ メディアでの活動を中心に山口県の野菜の魅力を伝えている。

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