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山口県西部森林組合 満田顕司さん 春永喜次さん 弘中和人さん 仲勇実也さん

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山の作業現場でグラップルをバックにしもマルの看板を持って微笑む西部森林組合の4人の画像

 

 山口県西部森林組合は、下関市、長門市に森林を所有している人が出資して平成9年に設立された協同組合で、森林に関する様々な事業に取り組んでいます。

 主な事業の一つが森林整備です。戦後植林されて利用期を迎えた森林を皆伐し、伐採した木材を高性能林業機械で搬出することで森林所有者への還元や環境保全へ貢献しています。また伐採後には苗木を植栽し現状回復を図り、近年増加するシカなどの獣害を防ぐため獣害防止ネットの設置も行っています。そのほかにも植栽された苗木の成長に欠かせない下草刈り、枝打ちなどの定期的な手入れや、ある程度成長した木の間伐を行い、木の間隔を確保しながら太く育てるなど優良な木材を育成するために適正な保育作業を行っています。森林の管理や木材の搬出に使う車両や機械が走行できる作業路を開設するのも大切な仕事の一つです。

 

木を切り倒すためにチェンソーで切り込みを入れている春永さんの画像グラップルをバックに倒した木をチェンソーで4mの長さに切り分けている春永さんの画像


 そんな日々の森林での作業にあたる現場作業員のおひとりが春永喜次さんです。山での仕事も25年。慣れた様子でチェンソーを担ぎ、急斜面をのぼって次に伐り倒す木の周りを整備していきます。「ここはもう作業が進んでだいぶ開けちょるけぇ伐り倒す場所があるけど、伐り出しの最初はどこへ倒すか、よく考えて他の木に引っかかったりせんようにせんといけんけ難しいね。」経験を積んできた春永さんにはごく当たり前の作業のようですが、初めて見る伐倒は大迫力。邪魔になりそうな草や小さい木などをチェンソーで刈ったら、周りの木々を仰ぐように眺めて倒す方向を決めます。そして直径が30cmはありそうな木の根元、木を倒す側の地上30cmくらいのところに受け口を入れます。一旦チェンソーの音が止まると「こっち側に倒れるけぇ、みんな気をつけて」と春永さんの声。再びチェンソーの音が響き、さっきの受け口の反対側に追い口を入れると、ミシミシッと音がしてゆっくりと斜めに傾いてきた木が地面に吸い込まれるようにドーンと大きな音を立てて倒れました。そこから春永さんは軽い足取りで倒れた木に近づいてチェンソーで枝を払い、腰につけたスケールで長さを測ると4mのところに印をつけて伐り分けました。ここまでほんのわずか数分。チェンソーを置いて、今度はグラップルという林業機械に乗り込むと、長いアームの先に付いた爪の部分を器用に操り、4mの長い丸太を挟んであっという間に斜面から作業道に運び出しました。この運搬機械が入る作業道も春永さんが伐り開いた道です。
 あたりには良い香り。「これはヒノキやけぇね。朝来たときはいい香りやな〜と思うけど、仕事しよったらわからんことなってくる。」と言う春永さん。このとき伐り出していたのは植えてから50年は経っているというヒノキ。ほとんどは小月原木市場に運ばれて建築材として売られていきます。ウッドショックがあって国内産の木材の需要も高まっているそう。「地元の材は地元の環境が一番合うけぇね。地元で使ってもらうのが一番よ。」とのこと。

木の根元に切り倒すための受け口を作るためチェンソーで切り込みを入れている画像4mの長さに切られた丸太をグラップルで持ち上げている画像山の斜面でチェンソーを担いで振り返る春永さんの画像


 下関市内にはこのように西部森林組合が管理する山がたくさんあって、春永さんのような現場作業員の方がその山ごとに必要な作業を行っています。30cmくらいの苗木を植え、苗木に十分光が当たるように下草刈りをして、生育の妨げに成る木を除伐しながら大きくなるのを待ち、2m・4mと枝打ちをして節のないまっすぐな木になるようにひたすら手入れしていくのです。晴耕雨読…雨の日以外は山に入り朝から日が暮れるまでのお仕事ですが「まあ自由になる時間も多いし、山は誰もおらんけ気兼ねもないし、気持ちよく働けるよ。若い人も頑張っとるしね。」聞くと春永さんが伐り出した木を麓でトラックに積む作業をしている仲さんが一番の若手とのこと。仲さんも「最初の2〜3年は慣れるのが大変でしたが、山の仕事は好きなんです。」と笑顔で答えてくれました。
 近年は男女問わず若い作業員の方も増えているそうです。森林の多い下関で、自然を感じながら地元の環境に貢献できるこんなお仕事もあるんだと、改めて感じました。

ヒミツ道具

ヒーター付きのチェンソー(冬バージョン)チェーン(刃)は3ヶ月くらいで交換。使うのに資格がいる。

木材用スケール(20m)針がついていて木に刺して使う。測り終わって引っ張ると針が抜けて巻き取る。

冬用のヒーター付きチェンソーのアップの画像春永さんが腰につけている山の作業で使うメジャーの画像

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